DCPソリューション

MENU

開業までのプロセス

眼科開業の成功ポイントは?失敗しない手順と資金計画を解説

眼科開業_表紙画像
いつか自分の眼科クリニックを開業したいけれど、多額の資金や経営リスクへの不安から一歩を踏み出せずに悩
んでいませんか。この記事では、眼科開業に必要な資金と具体的な手順を順番に解説します。読み終わると、失
敗を避けるためのロードマップが明確になり、自信を持って開業準備を始められるようになります。

本記事では、一般的なテナント開業を前提とした資金計画や注意点に絞って解説を行います。

開業のご相談・お問い合わせボタン

 

眼科開業を取り巻く現状とは

近年、眼科クリニックの数は全国的に増加傾向にあり、駅前や商業施設内などアクセスの良い立地での競合が非
常に激化しています。そのため、単に看板を掲げるだけではなく、自院ならではの専門性や利便性など、他院に
はない明確な強みを打ち出す差別化戦略が不可欠な時代となっています。

 

競合環境が激化している

厚生労働省の調査データが示す通り、眼科を標榜する医療施設の数は高い水準で推移しており、患者さんにとっ
ては通院先の選択肢が非常に豊富になっています。とくに駅前や大型ショッピングモール内といった利便性の高
い立地には、最新の検査機器や清潔感のある内装を備えた新規クリニックが次々と誕生しています。このような
激しい競合環境下では、従来通りの診療体制を維持するだけでは患者さんの足が遠のいてしまう恐れがあります
。患者さんのニーズを的確に捉え、Webを活用した情報発信や独自性のアピールを積極的に行うことが、クリ
ニック存続のための必須条件といえます。

参考:医療施設調査|厚生労働省

 

眼科開業のメリットとは

眼科開業のメリット

眼科を開業する最大の魅力は、自らの思い描く理想の診療スタイルを制限なく追求できる点にあります。また、
勤務医時代のような給与の枠組みから外れるため、効率的なクリニック運営や経営努力次第で、大幅な収入アッ
プを目指すことも十分に可能な夢のある選択肢と言えます。

比較の観点 勤務医の場合 開業医の場合
診療方針の決定 病院のルールに従う必要があります。 自身の理想とする方針を完全に貫けます。
機器の導入 複雑な予算の承認プロセスが必要です。 経営判断として自由に選択し購入できます。
収入の上限 規定により一定の範囲に留まります。 経営努力次第で大幅な増加が見込めます。

 

裁量権が大きく広がる

勤務医として働く場合、病院の予算枠や組織の方針に縛られ、希望する医療機器の導入や新しい治療法の採用が
見送られるジレンマを抱えることが少なくありません。しかし開業医となれば、経営のトップとしてすべての意
思決定を自ら行うことができます。緑内障の早期発見に特化するために最新のOCTを導入したり、ライフスタ
イルに合わせて休診日や診療時間を設定したりと、自由度は格段に上がります。ご自身の理想とする医療を、妥
協することなく患者さんに提供できる環境を作り上げられることが、開業における大きなやりがいとなります。

 

収入増加が期待できる

病院勤務医の給与は規定によって定められているため、多くの患者さんを診察したり高度な技術を提供したりし
ても、収入への反映には限界があります。一方、開業医の場合は、日々の診療報酬から必要経費を差し引いた利
益が、そのままご自身の収入へと直結します。白内障の日帰り手術など、需要が高く収益性の高い診療を効率よ
く提供する体制を整えれば、勤務医時代を大きく上回る経済的見返りを得ることも夢ではありません。提供する
医療の価値と日々の経営努力がダイレクトに評価されるため、モチベーションの向上にも繋がります。

 

眼科開業のデメリットとは

開業には多くの魅力がある反面、一国一城の主としてクリニックに関わる全責任を背負う覚悟が求められます。
患者さんの健康を守る医療人としての役割に加えて、日々の資金繰りやスタッフの雇用と生活を守る経営者とし
ての重責も同時に果たしていく必要があります。

 

経営責任が全て発生する

院長に就任するということは、医療行為への責任にとどまらず、組織運営に関わるあらゆる課題の最終決定権と
責任を持つことを意味します。例えば、多額の初期投資に対する借入金の返済計画や、毎月の経費コントロール
といった財務管理は避けて通れません。さらに、視能訓練士や看護師などスタッフの採用から教育、突然の退職
に伴う人員補充、人間関係のトラブル解決といった労務管理も重要な業務となります。優れた医療技術を提供す
るだけでなく、周囲を牽引して働きやすい環境を構築するマネジメント能力が強く求められる立場になります。

 

眼科の開業資金はいくら必要か

眼科開業の資金は?

眼科クリニックの立ち上げには、他科と比較しても突出して多額の初期費用が発生するという特徴があります。
一般的なテナント開業であっても、各種設備の導入や内装工事を含めると、最低でも6,000万円から1億円
規模の十分な資金準備が不可欠となります。

【関連記事】リース・割賦活用について|医院・クリニックの開業支援 – スギ薬局グループ DCPソリュ
ーション

 

六千万円以上が必要となる

眼科診療には専門性が高く高額な検査機器が不可欠であり、これが初期投資を大きく引き上げる主な要因です。
スリットランプ、眼底カメラ、視野計といった基本的な機器をひと通り揃えるだけでも数千万円の支出となりま
す。ここに、暗室などを設けるための特殊な内装工事費や、テナントの保証金などが加わります。自己資金だけ
でなく金融機関からの融資を前提とした資金調達が必要となるケースがほとんどであり、説得力のある事業計画
書の作成と綿密なシミュレーションが、開業準備の最初の大きなハードルとなります。

 

運転資金を事前に確保する

クリニックを開院しても、すぐに十分な数の患者さんが来院し、黒字化するわけではありません。認知度が上が
るまでの数ヶ月間は赤字経営が続くことを想定し、初期投資とは完全に切り離して運転資金を確保しておくこと
が極めて重要です。毎月のテナント家賃やスタッフの人件費、リース代などの固定費は、売上に関わらず確実に
発生します。最低でも半年分の固定費を賄えるだけの現金をあらかじめ手元に残しておくことで、開業直後の資
金ショートを防ぎ、精神的なゆとりを持って日々の診療や集患施策に専念することができます。

 

手術の有無で何が変わるか

白内障などの日帰り手術に対応するかどうかは、クリニックの方向性を決める最大の分岐点です。手術の有無に
よって、必要となるテナントの面積から導入すべき医療機器のグレード、採用するスタッフのスキルまでが根本
的に変わり、事業計画全体に甚大な影響を与えます。

比較項目 手術を行わない場合 手術を行う場合
必要なテナント面積 三十坪から四十坪程度で収まります。 四十坪から五十坪以上の広さが必要です。
医療機器の初期投資 三千万円から五千万円程度です。 八千万円から一億円以上になることがあります。
スタッフの採用基準 一般的な看護師や検査スタッフで対応可能です。 手術室業務の経験を持つスタッフが求められます。

 

必要なテナント面積が増す

一般的な診察と検査のみを提供するクリニックであれば、30坪から40坪程度のテナント面積で十分に機能的
なレイアウトを構築できます。しかし、手術対応とする場合は、清潔な専用手術室のほか、術前術後のリカバリ
ールームや付き添いのご家族のための待合スペースを別途確保しなければなりません。そのため、最低でも40
坪から50坪以上の広さが必要となります。面積が拡大すれば当然ながら毎月の家賃負担も跳ね上がるため、長
期的な固定費の増加を見据えた上で、手術による収益増とのバランスを慎重に検討する必要があります。

 

医療機器の費用が高額になる

手術を安全かつ確実に行うためには、基本の検査機器に加えて、高性能な手術用顕微鏡や白内障手術装置、滅菌
器などの専用設備を追加導入する必要があります。これらの医療機器は非常に高額であり、最新モデルで一式を
揃えると機器代金だけで1億円を突破することも珍しくありません。初期投資の借入額が一気に膨れ上がるため
、商圏内の手術ニーズを正確に見極めることが求められます。月間・年間でどの程度の手術件数を獲得できるの
か、シビアな投資回収シミュレーションを行い、経営的な妥当性を判断しなければなりません。

 

眼科開業の具体的な手順とは

眼科開業の手順

開業の決意から実際にクリニックの扉を開くまでには、物件探しや資金調達、スタッフ採用など多岐にわたる準
備があり、通常1年から1年半の期間を要します。ここでは、スムーズな開院と経営の安定化に向けて踏むべき
必須のステップを解説します。

手順のフェーズ かかる期間の目安 達成すべき重要なゴール
コンセプトと物件決定 開業の一年前から半年前 妥協のない理想の立地とテナントを確保します。
資金調達と内装設計 開業の半年前から三ヶ月前 融資の承認を得て、使いやすい図面を完成させます。
採用と行政への届出 開業の三ヶ月前から直前 優秀なチームを作り、法的な手続きをすべて終わらせます。

※外来医師過多区域では6カ月の届け出が必要です。

【関連コラム】クリニックの開業規制のポイントは?2026年施行の対策を解説

 

診療コンセプトを明確にする

どのような患者層に向けて、どのような医療サービスを提供するのか、クリニックの軸となるコンセプトを最初
に決定します。小児眼科や斜視弱視の治療に注力するのか、緑内障の長期管理をメインとするのか、あるいは日
帰り手術に特化するのかによって、選ぶべき立地条件や導入する医療機器、アピールすべきポイントが大きく変
わります。この方針が曖昧なまま進めると、競合との差別化が図れず、後々の集患や経営戦略にブレが生じてし
まうため、自身の強みを最大限に活かせる明確なビジョンを打ち立てることが重要です。

 

開業地と物件を決定する

策定したコンセプトに合致するエリアを絞り込み、条件を満たすテナント物件を探します。眼科には高齢の患者
さんが多く来院するため、駅からのアクセス経路が平坦で分かりやすいか、車通院を想定した十分な広さの駐車
場を確保できるかなどが重要な判断材料となります。また、クリニックの顔となる看板が目立つ位置に出せるか
どうかも、早期の認知度向上に直結します。不動産情報は流動的であるため、早い段階から複数の物件を比較検
討し、妥協のない理想の立地を見つけ出す粘り強さが求められます。

物件紹介へのリンク

事業計画と資金調達を行う

物件の目星がついたら、医療機器や内装工事、当面の運転資金などを含めた総事業費を算出し、金融機関に提出
するための事業計画書を作成します。多額の融資を引き出すためには、綿密な診療圏調査に基づいた現実的な患
者数の予測と、それに伴う売上見込み、そして確実な返済計画を論理的に提示しなければなりません。希望する
借入額をスムーズに調達できるよう、税理士や開業コンサルタントなどの専門家のサポートも活用しながら、銀
行担当者を納得させられる説得力のある書類を作り上げることが鍵となります。

 

内装設計と機器を選定する

物件契約後は、眼科ならではの特殊性を考慮した内装設計を進めます。暗室の配置はもちろん、視力検査の直線
距離の確保、車椅子やベビーカーがスムーズにすれ違える通路幅など、患者さんとスタッフ双方の動線に配慮し
た緻密なレイアウトが必要です。同時進行で、コンセプトに合わせた医療機器の選定とメーカーとの価格交渉を
行います。初期費用を抑えるために一部の機器をリース契約にしたり、中古品を組み合わせたりと、予算内に収
めつつも診療の質を落とさないための柔軟な選択が求められるフェーズです。弊社では、設計・内装・医療機器
など各分野に強みを持つグループ各社と連携し、先生が思い描く診療スタイルを形にするための体制を整えてい
ます。

 

スタッフを採用し教育する

開院の約3ヶ月前から、視能訓練士(ORT)や看護師、医療事務などのオープニングスタッフの募集を開始し
ます。専門職の確保が難しい地域もあるため、求人媒体の選定や労働条件の工夫が必要です。採用後は、クリニ
ックの理念を共有し、新しい医療機器の操作習熟や電子カルテの入力、接遇マナーなどを徹底的にトレーニング
します。開業当日からスムーズなチーム医療を提供できるよう、模擬診療(シミュレーション)を何度も繰り返
し、スタッフ間の連携を高めながら患者さんを迎え入れる準備を整えます。

【関連記事】スタッフの求人・面接・採用について|医院・クリニックの開業支援 – スギ薬局グループ D
CPソリューション

 

各種の行政届出を完了させる

医療機関を開設するためには、保健所への事前相談から始まり、開設届、保険医療機関指定申請など、管轄の行
政機関への煩雑な手続きを期限内に完了させなければなりません。これらの申請は提出期限が厳密に定められて
おり、万が一書類の不備や遅延があると、予定していた日に保険診療をスタートできなくなるという致命的な事
態を招きます。内装工事の進捗やスタッフの雇用状況と連動して動く必要があるため、スケジュールを逆算して
余裕を持った対応を行うなど、細心の注意を払って進めるべき最終段階の重要タスクです。

【関連記事】開設手続き|医院・クリニックの開業支援 – スギ薬局グループ DCPソリューション

 

物件選びで確認すべきポイントは

眼科クリニックの空間設計には、他の診療科とは異なる特有の物理的条件が求められます。立地や家賃が魅力的
であっても、物件を契約する前に、眼科特有の設備や検査環境に適合した構造であるかを念入りに確認しておく
ことが失敗を防ぐ鍵となります。

 

暗室を確保できる広さが必要

視力検査や眼底検査を正確に行うためには、遮光された暗室スペースの確保が絶対条件となります。とくに注意
すべきは、視力検査に必要な約5メートルの直線距離を柱などの障害物なしで確保できるかどうかです。物件の
面積が十分に思えても、L字型のいびつな形状であったり、窓が多すぎて遮光工事に莫大な費用がかかったりす
るケースは少なくありません。図面上の広さだけで判断せず、実際に機器を配置し、患者さんとスタッフが交差
せずに移動できるかという具体的な動線シミュレーションを行うことが不可欠です。

 

バリアフリー対応が必須条件

眼科クリニックには、視覚に不安を抱える高齢の患者さんや、車椅子・杖を利用する方が多く訪れます。そのた
め、エントランスから待合室、診察室、トイレに至るまで、段差のない完全なバリアフリー設計にすることが強
く求められます。エレベーターのない2階以上のテナントは避けるべきであり、入り口に段差がある場合はスロ
ープを設置できるかの事前確認が必要です。また、車椅子のままでも回転できる広いトイレの設置など、すべて
の患者さんが安全かつストレスなく受診できる思いやりのある環境整備が必須となります。

 

眼科開業で失敗を避けるための対策は

開業直後から経営をスピーディーに軌道に乗せるためには、質の高い医療の提供を大前提としつつ、保険診療以
外の収益の柱を構築しておくことが有効です。また、オープン前から地域の患者さんにクリニックの存在を広く
認知してもらう戦略的な集患施策も欠かせません。

集患と収益の施策 実施する具体的な内容 経営にもたらす効果
コンタクト併設 隣接地に販売店を設け処方箋を発行します。 毎月の安定した物販売上が見込めます。
ホームページ制作 半年前からサイトを公開しブログを書きます。 開院初日から新規の患者さんが来院してくれます。
内覧会の開催 開院の直前に地域住民を院内に招待します。 設備や院長の人柄を知ってもらい安心感を与えます。

 

コンタクト販売を併設する

国の診療報酬改定によって医療費の抑制傾向が続く中、保険診療の収益だけに依存する経営スタイルはリスクを
伴います。そこで、隣接する区画などにコンタクトレンズの販売店を併設し、処方と販売を連携させるビジネス
モデルが経営安定化の強力な武器となります。患者さんにとっては定期検診とレンズの購入がワンストップで完
結する利便性があり、他院への流出防止に繋がります。クリニック側にとっても、物販による手堅い定期収入が
見込めるため、資金繰りを安定させる重要な収益の柱として機能します。

 

開業前からのWeb集患を行う

内装が完成して看板を出してから患者さんを待つ受け身の姿勢では、初月から十分な来院数を確保することは困
難です。開院の半年前にはホームページを立ち上げ、スマートフォンで「地域名+眼科」と検索された際に上位
表示されるよう、SEO対策を念入りに行っておく必要があります。ブログを通じて院長の人柄や専門分野を発
信し、開院直前には地域住民を招いた内覧会を開催して院内の設備を直接見てもらうなど、オープン当日から待
合室が患者さんで賑わうような積極的なプロモーションを戦略的に仕掛けておきましょう。弊社では、開業支援
に加えてホームページ制作を担う専門部署も有しており、開業準備から集患に向けた情報発信まで、一連の流れ
をワンストップでサポートすることが可能です。

 

眼科開業を成功させるためのまとめ

この記事の要点をまとめます。

  • 眼科の開業には高額な機器代など数千万円規模の初期投資と綿密な資金計画が必要である
  • 手術の有無によって必要な物件の広さや導入すべき設備の費用が大きく変動する
  • コンタクトレンズ販売の併設や開業前からの早期のWeb集患が経営安定の鍵となる

これらのポイントを押さえ、信頼できる専門家と相談しながら理想のクリニック作りを進めていきましょう。

開業のご相談・お問い合わせボタン

開業までのプロセス