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開業したドクターの声

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~身近なかかりつけ医として、一人ひとりの患者さんと長く関わりたい~

みずほの森クリニック 院長 鈴木 健吾先生

2022年6月、スギ薬局呼続店に併設するかたちで開院したみずほの森クリニック。名古屋のベッドタウンで幹線道路沿いという好立地。風邪などの小さな体調不良から生活習慣病、脳神経系の疾患まで幅広く診療を行う。院長の鈴木健吾氏に、開業までの経緯や今後の展望などについて話を伺った。

鈴木先生のご専門は脳神経内科ですが、そもそも医師を志したきっかけ、そして専門科を選んだ理由をお聞かせください。また、今回どのような思いがあってクリニックを開院されたのでしょうか。

鈴木 これといった出来事があったわけではありませんが、高校生くらいの時から、心の病気で苦しむ人を助ける精神科医になりたいと思っていました。医学部入学後もその思いは変わりませんでしたが、研修医時代に脳神経内科で脳の気質的な病変がさまざまな精神症状に関わることを学び、とても興味深い分野だと思ったのです。指導してくださった先生に勧められたこともあり、最終的に脳神経内科を選びました。

 

医師になってからの約20年間、ずっと総合病院の脳神経内科医としてやってきましたが、急性期病院だったので、入院した患者さんは治療が終わると、回復期リハビリテーション病院や開業医にバトンタッチすることになるため、どうしても担当医と患者さんとの関係が薄くなりがちです。数多くの患者さんと接するうち、「この患者さんが元気な時はどんな人だったんだろう」「もっと長く患者さんと関わりたい」という気持ちが高まり、自分で開業したいと考えるようになりました。病院は急性期治療が主となるので、どうしても病気だけを診ることになりがちです。その点、クリニックでは予防から始まり、急性期治療後のアフターケア、再発予防まで一人ひとりの患者さんをしっかり長期的に診られますから。

 

その気持ちは現在も同じで、病気を診るだけでなく患者さんその人を見ることを大切に、なるべく長く通院してもらい、できれば10〜15年と継続して患者さんをフォローしていきたいと思っています。また、ちょっとしたことでも気軽に相談できる親しみやすい医師であるよう心がけ、良い意味で“敷居の低い”クリニックを目指しています。

▲受付・待合室(上左)、診察室(上右)、レントゲン/CT検査室(下左)、処置室(下右)

準備期間はどれくらいあったか、開業にあたって重視したこと、スタッフの採用についてなど、開業までの経緯を教えていただけますか。

鈴木 最初に開業を考えたのは、実際に開院する3年くらい前のことです。といっても、インターネットや知人の話でなんとなく情報を集めておいて、いい話があったら開業しようかなという程度の感じでした。付き合いのあった業者さんの紹介などでいくつか検討したことはありますが、なかなか「これだ!」というものがないまま時間が過ぎていきました。登録しておいた開業支援サイトを通してDCPソリューションのコンサルタントの方をご紹介いただき、物件情報をいただいていました。やはりドラッグストアは大きな土地が必要となるので新しくドラッグストアがオープンする物件の情報をもらえるまで少し時間を要しましたが、あらかじめ希望を伝えておく事で今回の物件も情報がホームページや、物件サイトに掲載される前に提案してもらえました。希望に叶うところだったので、すぐ具体的に開業に向けて話を進めました。初めてのことでわからないことばかりだったので、コンサルタントの方に業者さんの手配やさまざまな作業を進めていただき本当に助かりました。

 

開業にあたって最も重視したのは立地条件です。大学時代にずっと瑞穂区で暮らしていたため、この地域には土地勘がありました。また勤務していた病院からも近いので連携がとりやすいですし、以前に担当した患者さんに来院していただけるという期待もありました。認知症外来など診療科の特徴からすると主なターゲットはご高齢の方になりますが、周辺に工場も多くあるので若年層は頭痛外来を打ち出すと受診に繋がるのではなどコンサルタントと戦略を立てて医療機器なども選定しました。もちろん、知名度の高いスギ薬局併設ということにも魅力を感じました。幹線道路沿いにあるので看板が目につきやすく、駐車場も使えますから。駅から徒歩圏内ではありますが、やはり車で来院する患者さんが多いので、大きな駐車場がある方が通院しやすいでしょう。

 

 

実際に開業してみて、もともとこのスギ薬局をよく利用するお客さんで、そのため当院を認知して受診してくださる患者さんが多く、集患面でのメリットを感じています。まだ患者さんの数はこれからというところですが、順調に増えてきている印象です。それに、なんといっても隣に薬局があるのはいいですね。患者さんにとって便利なのはもちろんですが、私たち医療者にとっても薬剤師さんから薬の在庫情報などを得られますし、しばしば疑義照会もあり、安心感があります。

後々コンサルタントの方からスギ薬局は出店する際にも人流データなどデジタルな情報と様々な人が自分の足と目で現地や周辺を隅から隅まで分析と確認をして必ず集客ができる物件しか出店しないと聞きました。

確かにスギ薬局がオープンしてすぐにお客様で駐車場や駐輪場がいっぱいになっていてクリニックの開院準備をしていてもクリニックの中にきて「いつ開院?」「こんな症状でかかってもいい?」などと話しかけてくれる事もありました。

 

スタッフは求人広告で募集して採用し、現在は看護師3名(うち非常勤1名)、事務職3名(うち非常勤1名)の体制です。コロナ禍の開業でしたから、もともと発熱外来を想定して設計はしていましたが、この夏の第7波ではやはり来院数が急増して大変でしたね。一般診療と発熱外来を分けるための時間と場所の調整に苦労しました。開業したばかりで一般の予約がまだ少なく、かえって余裕があったために乗り切れたという感じです。スタッフも大変だったと思いますが、忙しくてもなるべくギスギスしないで穏やかな雰囲気の中で診察できるように心がけています。

また、開院直後は、スタッフのかたと雑談等も含めなるべく話ようにこころがけ、コミュニケーションが取れる関係が築けるよう努めています。

今後の展望、目標についてお聞かせください。

鈴木 継続して通院いただける患者さんをもう少し増やしていきたい。慢性疾患や脳血管障害の後は、食事や生活習慣などを含めて長い目でみていく必要があるので。そして、認知症の患者さんも多く受け入れたいと考えています。認知症の治療は難しいですが、進行を少しでも抑え、福祉的なアプローチもしていくことで、認知症になっても穏やかに暮らしていくことが出来ると思います。病院の勤務医の時は、認知症の患者さんに対して検査・診断はしても、その後のことは別のところに依頼して終わってしまうことが多く、患者さんのその後が気になることがありました。

一方で開業医は診断後のケアや手配、それに基づくさまざまなアドバイスまでカバーしなくてはならないため、地域の介護・福祉といった職種の人たちとの協力関係を築いていく必要があります。ですから私も開業医になってから仕事の幅がかなり広がりました。最近は福祉関連施設で一般市民の方々を対象とした講演会を実施するなど、地域貢献活動も始めました。人生の最後に認知症になったとしても、1人でも多くの人に笑顔で穏やかに過ごしてほしい。それを目標の一つに、今は試行錯誤しているところです。

▲幹線道路沿いにあり広い駐車場が利用できる

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